2016年4月6日水曜日

「e-sportsは儲からない」

League of LegendやDOTA2で盛り上がりを見せるe-sports界隈ですが、その収益構造が気になったので、某Rから始まるゲーム会社の人に聞いてみました。

開口一番、「e-sportsは儲からないので、誰か勧める人がいたら信用するな。自分たちで運営してきたからよく分かっている。e-sportsはお金を垂れ流すだけだ。」とのことで、儲からないそうです。一方で、「ライセンスビジネスで収入面を補っている」とのこと。

ライセンスビジネスに関しては、海外ではActivision BlizzardがMLGを$46Mで買収したり、日本ではフジテレビがe-sports番組「いいすぽ!」を4月より開始するといった動きがこれに該当します。

パブリッシャーはゲームの放送権を放映会社に売ることでライセンスフィーを得て、会社は広告費をスポンサーから得ることで収入を得るという構造です。

この構造が持続するには、以下の要件を満たす必要があるように思います。

  1. 放映会社がライセンスフィーを購入する費用が、ライセンスフィーを購入したことによる視聴者増がもたらす広告収益を下回る

  2. 広告主が、ゲームの放送への広告出稿によって"効果がある"と認識する


(ここに、ゲームパブリッシャーの収支を入れていないのは、ライセンス料は既存サービスのアドオンとして販売するという前提に立っているため)

2に関しては、ブランディングだーなんだーということで、広告業界お得意の詐欺っぽい手口で2-3年はだましだましいけると思います。したがって、2-3年は放送会社のP/Lもある程度見込みがつけられる。

この2-3年という点を考えると、2020年東京オリンピックが見事に4年後なので、2-3年の怪しさを、4年目のオリンピックでカバーするという手口で営業しているのではないかと思います。

 

つまり、日本における放送会社がe-sportsの放送に関して何らかの判断をするとすれば、4年後のオリンピック期間。ここで業界として持続性があることを提示できなければ、何年かに1回くらいの流行りで終わってしまう。海外でも、同様にマイルストーンとなるような大イベントがあるのだと思う。

飛んだ議論になるが、業界として持続性を担保するには、よくニュースで見かけるようになった次のような問題を、ゲーム業界が片づけていく必要があるように思う。というか、この基本的な部分を解決していかないと、もっと持続性に結びつくような本質的な部分が見えてこない気がする。

  • プレイヤーのモラル育成

  • プレイヤーのキャリア観育成

  • e-sportを唄うゲームタイトル運営の継続性


3つめのゲームタイトルの事柄に関しては、ゲーム会社が主体的に関与していくだろうけれど、プレイヤーのことはプロチーム運営者に任せてしまっている現状を見ると、ゲーム業界としては他人事扱いのような気がする。

e-sportsの先行きがなんとなく不安に感じるのは、収益構造の健全性はあるものの、このゲーム業界として一丸となって取り組んでいなさそうなところが大きいのかもしれないと思った。